北海道で訪れた動物園から

先週の北海道の旅で円山動物園と旭山動物園を訪れました。どちらも素晴らしい展示だったのですが、今回は旭山動物園のことを中心に。

寒いところに住む動物がいろいろいました。
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こちらは店内でファンが多いケーセンのホッキョクギツネ。

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実物!丸くなって陰で寝てました。寒さに圧倒的に強いそうです。

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クリスマスはアナタなしでは語れない、トナカイ。シーズンオフのせいかのんびりしてました。

ペンギンやアザラシ、それから迫力のホッキョクグマ(シロクマ)はどちらの動物園も力の入った展示でした。

旭山動物園のホッキョクグマを見た後に、
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実は園内随所にあるこのパネルが素晴らしかったのです。動物園が発するメッセージは命について考えるものでした。

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ひとつひとつ、できるだけじっくり読みました。

私が普段、子育ても含めて命について考えていることが、動物園からのメッセージに共感するものでした。『命は大切と言いますが、それはおそらく長く生きることではなくその動物らしく生きることなのだと思います。』という一文は、人とは無関係とは思えずにいます。

私は、子どもを育てる意味を命を繋ぐことにあると思ってきました。自分がこの世に生きていることを今肯定している。命を与えられたことに感謝している。そのバトンを次に渡すことが自分の使命なんだろうと思う。次の世代もそのように思ってくれたら自分の役割は果たせたんじゃないかと。そう思っていたので、動物園からのメッセージ『動物は、命を次代につなぐことに純粋にエネルギーを集中します。』がスッと自分に入りました。自分のために子どもを育てているのではないという思いがあり、子どもたちが家を出て一人立ちに近づいてくれることは寂しさではなく安堵でした。

人が動物としてその種らしく生きるということは、他の動物と違って一生の課題と言えるくらい難しいことです。だって何が正解かわからない。そんな時、お猿さんの山をいつまでも見ていたくなります。
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お昼寝中。

出産期なのですね、生まれて間もないようなコザルちゃんがたくさんいました。
お母さんサルは自分の好きなようにしているようでしたが、小猿ちゃんのことはいつも視界に入っているようです。ちょっと危ないと思うとすぐに頭を掴んで抱きかかえていました。ビックリするくらい素早かった。近くでは別のママザルが少し大きくなった子どものノミ取りをしていました。そこに赤ちゃんを抱えたママザルが片手では自分の子を抱えながら近づき、もう一方の手でその親子のノミ取りに参加していたのには驚きました。他の人のお子さんを勝手に触るなんて!と同時に、社会で子どもを育てるというのはこういうことが原点なのかなとも、お猿さんから気付かされたり。
少し大きくなった小猿さんたちは自分たちで遊んでいました。30秒に1回くらいケンカしてます。少し距離をおいてしばらく一人でいる子も、ボスっぽい子もいます。この小猿の群れは大人ザルは放置のように見えました。
オスザルと思しき彼らは、そんなお母さんと子どもたちの邪魔にならないように、目立たずに、好きにやっているように見えました。時々お昼寝のお母さんのノミ取りや毛づくろいをしてあげたりしてましたね。それで、この群れが何だか成り立っているように見えました。おさるから人を学ぶヒントはたくさんあると思います。
自分らしくありつつコミュニティの中で個々の役割を持てるとは、なかなかお猿さんたちやるなあと思いました。ただ、弱い個体は人と同じように救われることは厳しい。人はやはり人。いろいろ、思い巡らす動物園です。そのように環境を作っている旭山動物園です。素晴らしい。

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時々、癒やし?

思想に入ったら高いところへ。札幌市内にある藻岩山はロープウェイで簡単に登ることができ、市内を見渡せます。標高511mは角田山より高く弥彦よりは低い。札幌は大都会でした。
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帰りの飛行機より。
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ここはまだ北海道。豊か。

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多分これは青森のどこかの部分だと思うのですが、この山はなんだろう。

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そしてきっとこの山は鳥海山。
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2000m級で、日帰り登山がメジャーなようです。コースがたくさんあるとのこと。今年は鳥海山に登ろうかななど眺めているうちに新潟に到着しました。

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