【おもちゃ体験】レポート

5月5日こどもの日、医学町ビル201号室で

を開催しました。

このイベントは、良いおもちゃでありながらなかなか遊ぶ機会のないおもちゃで実際に遊んでいただき、遊ぶ人の力とおもちゃの力を橋渡しできたらという思いで企画しました。おかげさまで、お申込みはすぐに定員に達し、多くの方にその機会をご活用いただきました。様子をレポートします。

体験会は3回開催しました。
受付時間から次々とお越しいただき、設定済みの会場で遊びに入っていただきました。見た途端遊び始める方、しばらく様子を見ている方など、導入のスタイルはさまざまですが、好きな遊びを見つけていただいたようです。

遊びを自分で選ぶ
このことは大切にしたいと考えています。遊ぶ人が、お!なんだこれ、やってみたいかも、と思ってくれるような仕掛けってどんなだろう?途中まで遊びかけておく?パーツは箱から出しておく?そんなことを相談しながらセットしました。お部屋に入っていただき、うわぁ〜というキラキラしたお声がとどくと「よしっ」とひそかにガッツポーズ。この感じ、前日に保育室を設え翌日の登園を待つ先生方も同じでしょうか。

遊び始める
まずは触ってみないことには。自分で試して、だんだんとわかっていく過程、見通しを立てていくプロセスを大切にしたい、のに、ついつい口を出してしまったのは私です。このおもちゃがどんなに楽しいか、遊ぶ人が自分で見つけるのが待ちきれなくて、ごめんなさい…一緒にいらしていた大人の方のほうが待っていてくださいましたね。時に待ち、ときに一緒に遊び、ときに見守り、とてもよい関わりをしてくださったからこそ遊びの充実がありました。

遊びこむ
途中で表情が変わるのですよね。口元がとんがっちゃう方も、あるある。遊びこむ様子は、思いがけず難しい顔?職人的といいますか、ニコニコ笑顔は、時々、一瞬。そして、けっこうしーんとしてます。遊び込みに入った子どもさんの表情が大好きです。笑ったり泣いたりだけじゃない、こんな表情もあるんだ、という真剣な顔。それも子どもに備わっているのですね。
しばらくすると、また表情が変わるのがわかります。ちょっと緩むのね。ああ、この遊びが一段落したのね、と思います。自分で始め、自分で遊び、自分で区切りをつけて、すごいなあと思います。

いろいろ遊ぶ
おもちゃは5種類ご用意していましたが、1時間のなかではあれもこれもというより、とても気に入ってくださったものを2つ、3つ、ああ、あれはあったけど遊べなかったなというご様子が多かったように思いました。1歳さん、2歳さんでも1時間遊び続けていました。終わった頃、疲れ果てているのに「まだあそぶー」と抵抗してみたり、終了してお部屋を出たのにてててっと会場に戻ってみたり、遊ぶこと=生きることなんだなあと感心するくらい、全力で遊んでくださっていたように思います。

CUBORO
ぜひ実物を体験してみていただきたいもののひとつでした。遊び始めは、見えるところの道をつなげていくことからですが、キューブの中に落ちるパーツに出会ったときにキューブの中を走るトンネルの道に気づきます。ここがキュボロのおもしろさの入り口になるのだと思います。
2歳さんは、段差やトンネルはまだ見えていないかもしれませんが、表の道をつなげることはもうわかるのですね。自分なりに道をつなげ、ビー玉を転がしていました。2歳には2歳の楽しみ方があることを知りました。
ビー玉が跳ね上がる、キックのパーツが人気でした。キュボロの追加パーツを使い込むにはこの体験会では全然時間は足りなかったのですが、奥の深い遊びであることを改めて思いました。

ネフの積木
ちょっと面食らう積み木だったかしら?と思いました。これはどう手を出していいものやら…という空気が伝わってきました。うかつにバラしたらもう元には戻らないのでは?(キュービックスとか)という警戒心が、子どもさんよりむしろ大人の方に漂っていたようでした。まずはパターンブックのモデルの再現に挑戦していただくのがお近づきのきっかけになるでしょうか。積み木ショーを見ていただくのも良いですね。触っていただくと、どんどん深みにハマる魔力(おもちゃ屋になってしまうくらい)をもつ積み木です。子どもさんは先入観なくまず触れてみてからハッとしている様子が印象深かったです。

おままごと
張り切ってプロフェッショナル仕様にセッティングしました。手作り具材、チェーンリング、お人形にはお着替えやミルク、おむつも。ついたてにベッドにちゃぶ台も。ツールもお皿も十分に。年齢、性別問わず、みなさんが遊んでくれました。保育室には、まずはおままごとだけでもしっかりと設えていただくと、子どもは最初から遊び始めてくれるので、方針を立て計画を進めていく余裕ができるのではないかと思います。
専門職の方は、子どもさんのお人形の扱いについて、心が入るものだと大切に扱ってくれるように感じておられるようです。それは、リアルであったり、子どもの心に訴えてくる表情を持っていたり、心地よい抱き心地や素材であることとのことです。

ミッキィレールセット
つり橋が人気でした。MICKIのつり橋は、とても美しいです。白木に映える赤と、その間を走る色とりどりの列車。子どもにはすでに高い感性が備わっていると感じるときです。地味なようですが、ちゃんと選んでもらえて嬉しい思いでした。周回できる丸にしたい人、丸くなってなくても良い、ひたすら長くつなげていきたい人、レールのつなげ方はそれぞれでした。それぞれの思いに対応できるのが手で動かす列車の良いところだと思います。4歳さんはレールだけでなく風景も作ってくれていました。お家や駅、動物、ストーリーが生まれていました。

リュルケドールハウスセット
私もそうでしたが、小さい頃の憧れだったというお母さん多し。小さいものはどうしてこう、こんなにかわいいのでしょう。
おままごとでは自分が主人公ですが、ドールハウスはお人形に自分の気持を乗せつつも客観視もしている、ちょっと不思議な感覚だと思いました。おままごとのほうが好きな人、ドールハウスのほうに熱中する人、どちらかの傾向があったように感じました。これはおもしろい発見でした。そして、選べるようにどちらもあると良いなと思いました。その日の気分もありそう。そこからまたいろんなことが見えてきそう。


私にとって、たくさんの気づきをいただいた良い機会でした。おもちゃは遊ぶ人があってこそだとつくづく思いました。普段は、諸事情から、店のおもちゃも飾ったりしまい込んでしまうことしかできないこともありますが、この機会に遊んでもらっておもちゃも嬉しかったと思います。ご参加いただきありがとうございました。寄せていただいたご感想も参考にさせていただきます。また写真掲載のご了承をいただきありがとうございました。