クルテク1dayラボ8/20レポート

8月20日に開催された1dayラボの様子をレポートします。1dayラボスタッフの報告を店主がまとめました。お写真の掲載許可をいただきました。ありがとうございます。

今日はフロッタージュとステンシル

2回めの1dayラボは、イタリアントイの中からフロッタージュとステンシルの技法を体験できる道具を使いました。

フロッタージュは凹凸のある素材から凸の部分だけ模様を拾い出す技法です。ステンシルは、枠型の模様を抜き出します。いろいろ応用ができます。今日はどのようにこの素材と向き合うのでしょう。

まずはこんにちは

自然と真ん中のテーブルに集まり、建築家ゲームが始まる。

正式ルールはみんな知らないけど、サイコロがあるね。

どうやらサイコロので出たパーツを使うゲームみたい。

順番にパーツを積んでいく!縦に積んでいたのが、サイコロの偶然性によって、横にも広がっていく。この凹みにには、この凹みを合わせたいよね~。倒れそうだから、こっちに土台広げるといいかも。正式ルールでは、窓の数を競う個人戦のゲームだけど、今回はみんなで全部のパーツを使い切ろう!のゲームになった。

みんなでやっているうちにそうなった。

出来上がっていく建物?は、とっても不思議な形!完成が予想できない!みんなで作っていく面白さを感じた!

フロッタージュ

「今日はフロッタージュ、擦り出しというやり方で、いろんな模様を作って遊んでみましょう!」

まずは、一人に一枚シートを手渡して、シートをじっくり観察。

どんな触りごごち?→つるつるする~、こっちは少しペタペタする。

裏と表、違うね~。でこぼこしてるね。

この上に紙を置いて、鉛筆で擦ってみると、模様が出てくるよ、やってみようか。

たくさんの色鉛筆は、眺めているだけでワクワク。

お気に入りの色を見つけて、早速擦り出し。

紙の際から、丁寧にシート全体を塗り上げる人、好きなところにシャカシャカちょこちょこ、いろんな色を使ってやってみたい人。

最初に決めた一色でいろんなシートを試して見る人。

一枚の紙の上でエリアごとに色を決めて塗り分ける人も。

本当に人それぞれ。個性が見えます。

擦り出すだけではなく、擦り出しているうちに、思いついたことを自由に描いている様子がみられました。

最初は、シートが動いてしまって、あれ?ずれちゃった。でもそんなアクシデントも新しい発見。

色が重なっても面白い模様になるね!

折り紙も使ってみてもいいよ~。どんな風に鉛筆を持ったら

塗りやすいか、コツを掴んでいく子どもたち。

ステンシルのシートも出してみた。

この形、面白い~なぞってみよう。隣にマネしてこの形描いてみたよ。ぐりぐりぐり、シートの中で色塗ってみたよ!きれいなかたちができた!この形、女の子のお団子みたい。顔や洋服も書こう。

ステンシルシートを下に引いて、擦り出したら形が出てきた。

水筆で濡らしたら、どんな風になるかな?

シートの中でぐりぐり塗ったオレンジ、水筆使ったら綺麗なグラデーションになった。

オレンジ色を半円の形を塗ったら夕日みたい!海も描こう~。

この四角に手足を付け加えて、顔も描こうかな。

フロッタージュ・紙・ステンシルシート→人魚さんのしっぽ!

次々に出来上がるフロッタージュ。

これ、全部つなげたい。ここに空を描きたい。

階段みたいな形、つなげて迷路みたい!ここは、行き止まり。

お化け屋敷にしてみた。

一枚の紙の中でも、どんどんストーリーを広げ構成していく子どもたち。

「身近なものでも擦り出しできるよ!」

壁の模様、家電のでこぼこ、ここはどうかな?

擦り出しに良さそうな場所を見つけては、やってみる。

これは、どこの場所でしょう?あそこー!というやりとりも楽しい!

あっという間の午前中。

自分のやってみたい、こうしてみようかな?に、じっくり向き合う時間でした。止めるのも、勿体無いようでしたが、みんなのアイデアがどれもこれも楽しいので、作品のアイデアシェアする時間をとりたく、ご飯の時間にもなっていたのでひとまず休憩。

作業続けてもいいよと声はかけつつ、お互いのテーブルにお邪魔して、作品を見せ合いっこしました。

とり3本ずつ抜けた→全部でいくつか数え上げる人、かけ算でぱっと計算できるよ!と教えてくれる人、会話もだいぶ増えてきたかんじです。

お昼ごはんとゲームの時間

それぞれお弁当を食べながらリラックスタイム。集中したからお腹もすいたよね。

食べ終わった人から、お待ちかねのゲームタイム!

今回やったゲーム…

こやぎのかくれんぼ、ハリガリ、なんじゃもんじゃ、ロッティカロッティ、

キャプテンリノ、すすめこぶたくん、ドブル

素材のコラージュ

午前中のフロッタージュで素敵な模様がたくさんできたので、切り貼りしてみることを提案。

大きな画用紙を、どんな風に使おうかな~。

本の形にしたい!

私も~!

どんな本にしよう?

ホッチキスある?と、同じ大きさに切った紙を針で止めてブック型にする子、

私はテープで止める!と、いろんなサイズに切った紙を止める子も。それぞれの今までの経験から、アイデアが湧いてくるのでしょうね。

イメージとして紹介した、一枚の紙を折ってつくるブック。初めてみたー!と、そちらにチャレンジする子も。ベースができてワクワク!

フロッタージュで生まれた模様。小さく切ってみると、また違った印象になります。

どこをどんなふうに切り取ろうかな?

抜き型パンチも用意しました。

いざ使ってみると、

あーあ、ぐしゃぐしゃになちゃった。。

どうしたらいい?

もう一枚紙をはさむといいよ。と大人の知恵を伝える場面もあります。

おんなじ形でも、色や模様が違うと雰囲気が違うね。

何をどんなレイアウトで貼ろうかな。

おんなじ形、いっぱい並べても面白いね!

水のりにする?スティックのりにする?

それぞれの子の、好みがあるようです。

塗る場所の面積によっても、どっちの方が

使いやすいかってあるよね。

はみ出しちゃった!前のページのノリでくっついちゃった…なんていう悲しいことも。

いろんな画材、道具に触れ、実際に使って

体験してほしい。そんな思いも、スタッフには

あります。失敗も体験してほしい。

そんなクルテクラボ(実験室!)です。

シェアの時間

私から発表するー!手が上がります。

もちろん、発表するの…?の表情の子も。

2回目ということで、仲良くなっていることもあり、「ここの色がいいね~」など、お友達の作品の気に入った部分、素敵な部分が自然とことばに出てくる場面もありました。

まとめ

2回めの1dayラボは、道具を使ってできる表現と、その表現を形にすること、またそこから感じることをたっぷり楽しみました。

フロッタージュやステンシル、切り取ってのコラージュは、個性こそ出ますが、優劣が意識されない表現のような気がします。みんなで楽しむアートの中で、それはなかなか大切な要素なのではないかと思っています。手元で何枚も、納得するまでとことん試すので、なおさら自分の生み出したものに愛着がわくようです。周りの人のやっていたことも素敵だなと思えるようでした。

アートを通した教育に先駆けるイタリアと、その道具として研究されたイタリアントイの関係に気づくことができた今回のテーマでした。他にも魅力的なイタリアントイがそろっています。また別の機会にはそれらを使って1日遊んでみたいと思います。

ご参加ありがとうございました。