毎年選ぶ、今年の本

自分の誕生日に本を選ぶことにしています。当日や、当日より少し遅れて。もちろん本は1年中買いますが、それはその時読みたいから買う本で、誕生日の時に選ぶのは、その時自分の気持ちが欲しいと思っている本。同じようだけど、ちょっと違うのです。日付を入れて並べていくと、何歳のときの自分はこれが欲しかったのかとなかなかおもしろいです。名瀑の写真集だったこともあるし、詩集のときもありました。

今年は、花森安治選集が気になりました。3巻あって全部そろえたいのですが(いずれ揃えるでしょう)、1冊だけ選ぼうと思って迷っていました。3巻めのテーマに『政治、経済、戦争、公害に対する叫びは、現代に通じるメッセージ』とあったのが3巻を選んだ決め手になりました。

もう1冊、ダーウィンの「種の起源」―はじめての進化論という絵本。絵がきれいで好みだったことと、内容も知らなかったことが多くておもしろかったから。

普段は自分がお店側ですが、お客さんになってお店に行って、ゆっくり眺めて、素敵なものがたくさんあってワクワクして、悩むのも楽しくて、選んで持って帰るときの嬉しい気持ちを体験すると、これをクルテクに来てくださる方にも感じていただきたいと、改めてしっかりと思います。今年のおもちゃコーディネーター養成講座の最後にも一言ご挨拶させていただきました、「楽しい、嬉しいという気持ちをたくさん作っていきたい」ということを、やっぱり思っています。