子どもが主体

子どもが主体となる活動、とは言っても、理解は様々なのだろうと思いました。
よく使われるようになった言葉だけに、難しいと思い始めています。いつだって子どもはなんでも一所懸命やりますし、その姿は子ども主体と言えそうな気がします。

意味が違うような気がする時もあります。『主体』ではなくて『主役』という言葉なら当てはまるかもという場面でも、主体ということばを使っていることがあります。大人の作った舞台でも、子どもは主役になれます。でも主体とはなっていないような気がします。大人の作った舞台というのは、大人がストーリーも配役もセッティングしてしまうということ。大人の描く完成図に近づけば満足する舞台ですね。

子どもが主体となる舞台とは?日常の自由あそびの舞台のことです。
大人がやらなくてはいけないこと。まず子どもたちからテーマを引き出すことでしょうか。意図を持ってしかけることは必要だと思います。それは、子どもに何が必要かは大人が心得ていることだからです。ストーリーと配役は子どもが決めていけるようになりたい。大人は、子どもが行き詰まった時に助言する役割でありたい。小道具の用意は大人の仕事だと思います。ただし、子どもが何を必要とするか、展開から予測して用意しなくてはいけない。その中に、意図的なものも加えておく。

道具は、やはり大切だと思います。なぜそれを選んだか、子どもをとりまくひとつひとつの物に、子ども目線の理由が必要です。子どもが発達するときには段階ごとの特徴があります。同じ場所、同じもの、同じ人へのこだわりは、子どもは強いです。なぜなら安心できる環境で安定しているときに、自由な心で遊べるから。大人でもけっこうそういうことはあるかも。私なんかは、例えば歯医者さんでスリッパに替えるときは、できるならいつも同じ場所に下足をしまい、同じ場所からスリッパを取り出したいです。まあ、大人は思い通りの場所が空いていなくても妥協できます。園に子どもが自分の持ち物を置く定位置があるのは、大人にとって効率良いからだけではなくて、安心への意味合いがあると思います。
自分のものではなくても、定位置があることは大切。道具の置き場所ですね。道具の置き場所には、取り出しやすく片付けやすい機能が必要。出しにくいという理由だけで、子どもは手を伸ばすのを面倒に思うようになります。片付けも同じ。シンプルで頑丈なオープンの棚がやはりベストだと思います。そして年齢に適したものを揃える。同じテーマでも、2歳さんと4歳さんでは用意するものが違います。発達が違うのだから当然のことですね。発達は段階を踏むので、順番通りに進んでいることが重要視されるべきで、年齢的に先取りと思えるようなことは、細かな配慮が必要になってくると思います。

そうしてこうして、やっと舞台が整い、子どもがその中で主体性をもって活動するということが実現すると考えています。
おもちゃの提案をご依頼いただくと、どうしても、おもちゃが取り出ししやすく部屋の間仕切りにも使える棚や、絵本を表紙を向けてディスプレイ収納できる絵本立てを一緒におすすめします。そちらはご予算に入っていないことがあり、なかなか心苦しいのですが、『主体性』を引き出すおもちゃだからこそ、環境づくりはセットでお考えいただきたい部分なのでした。