はじめてのクレヨン

1歳を過ぎると「真似をして描きたがります」ということで、クレヨンのお問い合わせが増えてきます。
やはり安全性が一番重視されますが、他には丈夫さ、紙以外に落書きしてしまった時の落としやすさもポイントとしてあげられますね。一番人気はシュトックマーの蜜ろうクレヨンですが、スティックの形状では、力の入れ具合によっては折れてしまうケースもお伺いします。かと言ってブロックは1歳頃にはあまり使いやすい形ではないようです。

店で扱っている初めてのクレヨンとしては、ファーバーカステル社のドロップクレヨンもあります。
名前の通りしずく型で、手のひら全体で握って持つことができます。硬いので折れにくく、形からして転がりにくいです。紙を巻いていないので破るということはなく、むき出しですが、それでも手は汚れにくくなっています。口に入ってしまう心配に対しては、素材の安全性の面でも安心です。色も4色セットで、初めてなら十分だと思います。

ただ、蜜ろうクレヨンと比較すると、色は出にくいです。硬いからですね。その分、紙以外のところに描いた時も多少は汚れを落としやすいです。なかなか、全ては満たされないものです。

ドロップクレヨンのようなコンセプトのクレヨンは他にもありますが、私はクレヨンに特化されているものが良いと考えています。積むことができるクレヨンというのもありますが、クレヨンは積むものではなくて描くものとしたいです。ファーバーカステルのこのシリーズは、年齢が上がるに従って色数が増え、形状がスティックに近くなるものが3段階で展開されています。

1歳頃のクレヨンは、自分の手の動きが色を生み出すという驚きを経験する意味合いも大きいと思います。のびのびと、きれいな色を楽しんでくださいね。描き心地は店内でお試しいただくことができますよ。