ルツェルンを出発する朝。移動前に、蚤の市と土曜朝市へ行きました。
蚤の市では期待していたおもちゃはあまりなくて、花瓶と小さなオーナメントを買いました。花瓶はきれいな色のガラス製。ガラス製品など持ち帰りに気を使うのはわかっているのに、つい。お値段を尋ねたら、いくらがいい?と聞かれました。1CHF(¥200)だな、と思っていたけど安すぎて言えずにいたら、2CHFでどうだ?と。そこで初めて1CHFで交渉。それは無理〜といわれて悩んでいたら、色違いのをもうひとつ勧めてくれます。それは第一希望で検討していた色なのですが、残念フチがちょっとだけ欠けていたのでやめたものでした。なので、これ、いいんだけどここが欠けてる、と交渉してみたら、じゃあ2つで2CHFでどう?とのことで、2つ決めてしまいました。欠けているところはお花で隠しましょう。
朝市でZopfというスイス伝統の編み込みねじねじパンと、やぎのチーズ職人という方が作られているフレッシュチーズ、それから量り売りのさくらんぼを買いました。

Zopfにチーズを塗って食べます。そしてチェリー。おいしいですね〜

今日の宿泊地はグリンデルワルトという山あいの街ですが、その手前で一旦下車して、ブリエンツという街に寄ります。ブリエンツでは、トラウファー工房と、バレンベルグ野外博物館を巡ります。
トラウファーの牛は、スイス旅行中、おもちゃ店に限らず本当にいろんなところで見ました。もはやシンボルなのか?というくらい。ホテルやレストラン、ショップ、博物館、体験工房など幅広く手掛けており、ブリエンツ地方を盛り上げていたと思います。トラウファー工房が現在キーナーさんのブランドを取り扱っており、日本に届くちょうちょのモビールやオルゴールの出発点です。

工房から歩いてすぐのところにバレンベルグ野外博物館があります。スイス各地方の古い文化を、家や道具、本物の家畜ごと展示し、ほんとに人が動いていて、そこで行われていた産業を学びます。体験できるワークショップもありました。

直線距離でも端から端まで2kmはあるし、横にも広がっているし、全部じっくり見たら1日がかりです。

刺激はなく地味。本物がそこにあるだけ。
私はそのスタイルがとても良いと思いました。刺激を加えないと楽しんでもらえないだろうという仕掛けは、見る人の感性を低く見ているような気がします。本物を静かに見るだけで、学び、感じる力はちゃんと持っていると思う。

牛、馬、山羊、羊、あひる、鶏、犬、猫、豚、ロバ、うさぎ。思い出すと、全部本物がいました。動物との暮らし。
チーズ作りの家、薬を作る家、織り物や縫い物、ワイン造り、養蜂、酪農家、木工、陶芸。いろんな展示がありました。
ブリエンツを後にして、グリンデルワルトに向かいます。山の上の村なので、列車はどんどん登っていきます。
着いたらこの景色。

イメージ通りのスイスがそこに広がっていました。
野外博物館を歩いて、子どもの体験とはなんだろうと考えました。日本にも子どもが体験できるプログラムはいろいろあるのですが、なんとなく違うものを感じているのです。何が違うのでしょう。
多分、根底の意識はまずは違うように思います。ヨーロッパで見る体験は、子どもが喜ぶような、ということは考えていなさそう。喜ぶことより、意味のあること、必要だと思う体験を提供しているように見えます。日頃から、子どもは大人が思っているほど興奮を求めていないと感じているのですが、日本では、子どもが笑顔で喜んでいる姿が親も求めているサービスだと気持ちを汲んで、過剰になったり日常感から離れてしまう。商業的に傾いた体験プログラムで、それを競い合うのでエスカレートしているように感じます。
子どもの気持ちを汲むことを大切にしようとしているのは伝わります。でもピントがズレてると思うこともよくあります。ゴールの設定かもしれません。喜ばせるのではなく育てる。子どもの気持ちを汲むというのは、こうしたら喜ぶだろうと設定することではなく、きちんと対話して気持ちを聞くことなのだと思います。子どもには、育って自立したいという欲求が自然に備わっていると思っています。それを邪魔しない体験の用意と、大人の意識が必要なのではないでしょうか。
小枝を切りそろえる体験コーナーに刃物が置いてありました。やっていいのかな、と思って手にとって枝を削っていたら「あ、それぼくの〜」と本職の方が撤収していかれました。置き忘れたみたい。こんなところに刃物を置き忘れるなんて!と騒ぎになりそうですが、勝手に触った私が悪かった件でした。よくわからないときは相手の領域を侵さないのが鉄則。






