明日は帰国です。この日は一日ベルンで過ごします。
朝ごはんは駅のベーカリーで買ったパンとミルクラテをベンチで。

アウグスト・ヴェッゲンという、スイス国旗の十字が入ったパンです。国旗が添えられています。8月1日のスイス建国記念日の前後だけ店頭に並ぶパンだそうです。年に一度だけ食べられるとあって、皆さん楽しみにしておられるのですね。食べていたら、地元のおばあさまがパンを指さして、このパンを食べていることをとても喜んでくれました。パンの名前も教えてくれました。日本に当てはめると、うーん、お正月に外国人観光客がベンチでお餅を食べているのを見かけて嬉しくなったという感じ??うん、ちょっと嬉しいかも。
駅の中のスーパーでお弁当のフルーツを買って、午前中は、子どもたちが外で遊べる場所として整備されたところをいくつか訪れました。
グルテン山
中央駅からトラムで10分、赤いかわいいケーブルカー5分で858メートルのグルテン山に到着です。見晴らし最高。アイガーなど見えます。市民の憩いの場になっていて、家族で1日遊べるようですが、この日は音楽フェスでエリアが閉じており、眺望だけ楽しみました。

ベルン動物園脇の公園
グルテン山ふもとから歩いてベルン動物園へ。有料エリアには入らず、川沿いの無料エリアを歩き、公園で一休みしました。無料エリアでも身近な動物と親しめるようになっています。
公園の遊具は主に木製で、木材を加工せずそのまま使ったものが多かったです。ハンドルを回すと水が汲み上げられるポンプやトラクターのお下がりが人気でした。
規模に対しての子どもの数が少なくて、大人も子どももゆったり過ごしているように見えました。
昨年フィンランドでも見たのですが、遊具を長く使っている子どもに対して『貸して』がないのです。その子が使い終わるまで待っています。小さい子だと大人がそばでおしゃべりしながらだったり、少し大きい子は他の遊びをしながら時々様子を見ています。いずれにしても、遊んでいる子にプレッシャーはかけません。30分開かないこともありますが、今日はそんな日、と納得しているようでした。空いているから他に遊べる場所もたくさんあるのがいいなと思いました。ベンチやテーブル、水道、ゴミ箱も充実していて、おやつやお弁当を食べて過ごすこともできます。
エルファナウ自然保護区域
さらに森の中を歩いて移動します。途中に森の幼稚園のフィールドがあったので通りながら向かいました。夏休み中で園児さんはいなくて、遊具や建物ものんびりして見えました。
自然保護区域は水辺や広場が整備されていますが、人工物がほぼなく、わんこと一緒に思い切り走ったり、水に飛び込んだり、子どもって元気だなあと眺めていました。遊具のある公園と目的を分けていると感じました。

食事はずっと、スーパーのお惣菜や駅のスタンドのテイクアウトでしたが、最終日のお昼だけ、レストランのテラスで食べました。スイス料理。ハッシュドポテトパンケーキのレシュティ、ソーセージを添えて。夕飯はもういらないくらいになりました。

午後は、パウル・クレー・センターへ
クレーのコレクションだけでなく、演奏会や集会もできます。階下には、アート&遊び体験と、指導者によるアートワークショップのお部屋があります。建物がまた素敵なのです。波をイメージするデザイン。光がたくさん入ります。

そして、旧市街を歩き、日本へのおみやげをコープで選んで、残り少ない時間を過ごしました。

空気の色が違う。

初めてヨーロッパに行ったのは2013年のドイツでした。おもちゃと保育を巡る旅、10日間ほどでした。当時子どもたちは小3、小6、中2でした。出発の2日くらい前だったか、次男がスキー教室で熱を出し、山奥のスキー場まで迎えに行きました。寝込む次男を傍目に最終の荷造り。新幹線に乗るために駅に向かう車の中で、初めてお母さんが長期留守にするのが心細い三男はメソメソ泣き出しました。切なかった。日本を発つ頃に、三男も熱を出して寝込んだと聞きました。長男は数日後に沖縄への修学旅行を控えていました。旅先で熱を出すと、現地まで親が迎えに行って引き取ることになっていました。次男三男と熱を出した中、長男を送り出し、沖縄で熱を出したらどうしたもんだか。私がいなくて、男たちだけで修学旅行の準備をちゃんとできるのだろうか。
最初にミュンヘンに到着したとき、他の参加者は「おなかすいたね〜あ、あのベーカリーおいしそう!」ってウキウキしているのに、私は家族が心配で心配で、一瞬連絡が取れて、大丈夫だよと言われて少し気持ちが落ち着いたときのこと、今も覚えています。ドイツで日程をこなすうちに、次男三男と回復し、長男は元気に修学旅行から戻り、後半ようやく安心して過ごせました。
店も長く閉めましたし、無理して行ってしまったのかもしれませんが、その時の旅は私の仕事のターニングポイントでした。ドイツの旅の前と後、私の気づき、感じ、品物に対する思い、子ども、教育、社会、家族、全てに対する見方が大きく変わり、今のクルテクの土台となりました。
それからは、行ける旅は行く。行けるように、仕事も日常のことも考える。そう思って過ごしています。お客さまのご理解が本当にありがたいです。少しでも学びを、おもしろいものを、風景をお届けし、なにかお役に立てることを仕事の軸のひとつにしていきたいと考えています。






