育てること

自由と平和について、いよいよ自分たち一人ひとりが当事者として向き合う時が来ています。何となく当たり前にあるものではなくなったのかもしれないです。

自分で考えられない、判断できない、何となく流される、それは、長年、今の教育を受ける過程で身についてしまうものではないだろうかと感じています。そしてそのことによって、一人ひとりが求める自由と平和を享受できなくなっているのではないかと思うのです。

モンテッソーリを学んでいる時に繰り返し教えられたのは、ピンクタワーでも文字板でもありません。『自由のための自立』でした。シュタイナーを学び、フレーベルを学んでも、目指すところは同じでした。人として人生を送るための根源なのでしょう。自由は好き放題という意味ではなく、自由を得る責任を持てるようになる、ということです。そのように育てなくてはいけない。それが教育なんだと思います。

幼児期(拡大して9歳頃まで)においては、整えられた環境の中、自分で自分にふさわしいものを選び、行動し、満たされた思いを持つ。この繰り返しが、自尊と責任の基礎をつくると思います。その環境を作るのが大人の仕事です。環境というのは大人自身のあり方も含まれます。

このことを大切にしたいと考えて、おもコーを続けています。子どもを育てるおもちゃと環境のための学びを探し続け、提案し続けることが、自分にできるほんの小さな平和活動だと考えています。真剣に遊ぶ子どもの姿が本当におもしろくてかわいくて美しくて、自分から自由と平和を掴んでいく未来がイメージできて希望がわきます。その姿を、ぜひいろんな大人の人にぜひ見ていただきたいなといつも思っています。