選ぶときに考えたこと

私は保育の場でおもちゃに出会いました。なので保育の中に良いおもちゃが取り入れられて子どもたちが楽しく遊びながら毎日を過ごしてくれると嬉しいなという思いがいつもあります。店内でご紹介するおもちゃの中には保育現場で活用していただけたらというものも取り入れるようにしています。

保育でのおもちゃはご家庭で選ぶものとは少し違うことがあります。
これらは、ご家庭より保育現場に向いているのではと思うものです。そして、いくつかの中からサンプルを選ぶときに、私なりの考えを取り入れています。

ボールさしです。3色の玉を棒にさします。
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こちらはネジ遊びです。ひとつのネジをはめたり外したりします。
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ボールさしもネジ遊びも、3つついているものも、ひとつだけのものもあります。3つのものは、行動に別の要素が加わります。玉さしの場合は3つの色があり、棒に玉をさすことに加えて、色をソーティングします。ネジ遊びで3つついているものは、ネジのサイズが3種類あり、ネジを回すことに加えて正しい大きさのマッチングが必要です。店内サンプルを選ぶときに、ボールさしは3つのもの、ネジ遊びはひとつのものにしたのは次の理由からです。

ボールさしは、色がそろっていなくても棒に玉をさすという活動はできます。ここに『間違う』ということは生じません。ネジ遊びの方は大きさが違うと入りません。ネジが回せるのは1対1の対応しかありません。『間違う』ということがおきます。

店内用サンプルでは「間違わないでその活動ができる」ということを想定してそれぞれを選びました。そして、たださすだけではなく、色の分類ができる頃とネジを回せる頃が発達的に近い時期なのではないか、この2つは一緒に出しておくことができるのではないか、と予測して組み合わせを考えました。現場ではさらに集団の性格や発達に対して意図的に違う選び方をされるでしょう。

こういったことは、発達段階の近い子どもたちが複数一緒に過ごす場面でより活かされるため、家庭より保育向きであろうと考えています。

おもちゃの力を知ると保育が楽しくなります。今年はもっとこういったことをお伝えできたらと思います。プロの方もぜひ店内のサンプルをご覧になってみてくださいね。そしておもちゃから新しいアイディアがわいたらぜひそれも教えてください!