保育study:木村昭仁先生

保育study 2017にご登壇いただく先生方とお話しのポイントをご紹介していきます。1日目全体会午後は龍雲寺学園バウデア学舎木村昭仁先生のお話です。タイトルはズバリ『保育はおもしろい!』。

木村先生のお話は、数年前学びに出かけた時にお聴きすることができました。龍雲寺保育園の実践DVDを見せていただきながらのお話しは、本当にこんな保育現場があるの?とびっくりしていると置いていかれるけれどびっくりの連続で、ここで過ごす子どもたちの毎日の豊かな経験は大人でも憧れるものでした。

印象に残っているのは、木村先生の行動力です。何かをやっていきたいと思ったときにはいくらでも壁があります。お金がない、時間がない、体力がない、人がいない、理解を得られない…障害だらけです。木村先生は、突き進む方なのだと思いました。やろうと思ったことがあったらやっていくのみというパワーにぐいぐい押され、もちろんそれに伴う大変なことが山ほどあったとのことでしたが、全部受けとめながら進み続けているご様子は、実践の具体的な内容だけでなく姿勢として学ぶところでした。

木村先生ってどんな方?龍雲寺学園ってどんな園?

お話しの内容をやり取りする中で、常に子ども第一に最先端を追い続けていることが伝わってきました。私がお話しをお聞きしたのは2013年のことなので、今はそれからまた随分先を走られていることと思います。
『非認知能力』『アクティブラーニング』といった、今後確実に保育のキーワードになる実践はまだあまり周知されていないことを感じています。本音を言うと、このキーワードに魅力を感じていただけるのだろうか、という心配はありました。もっと、今現在皆がよく知っている話題をきちんと掘り下げることから始めたほうが良いのではないかという話し合いもありました。逆に、触れる良い機会でもあると思います。木村先生からは「自分の園だけが向上しても地域や日本は変われません!ムーブメント化するのが必要と考えます。」「保育課程が無くなり、全体的な計画と書き換えられましたが、コレも大人の意思や設定目標や達成段階評価が全面に出てくる恐れが、十分あります。しっかりと、読み解き理解する事が必要です。その為の、保育理念・発達心理・教育哲学と実践の共有・共同性が必要だと思います。」というメッセージを頂いています。ひとりひとりの意識に新しい何かが加わるようなお話しをお願いしました。

減速しないでトップを走り続ける方についていくのはこちらも体力が必要です。参考に送っていただいた資料を読み込むにしても、小学生が大学の授業に出ているみたいで最初は『???』でしたが、何はともあれ子どもの本質は変わりません。子どもを中心に考えてもう一度資料を読むと、スルスルといろんなところが解けてきました。あー保育っておもしろいじゃない、こんなこと今向き合っている子どもたちとやってみたいわ、という思いにストンと落ちます。今は小さい子や保育現場と離れた私でもそう思ったので、たった今向き合っている方々には一層そうであると思います。木村先生のエネルギーを受け取り、翌日から子どもと向き合うことが楽しみになるようなひとときを共に過ごせることを心待ちにしています!