イタリア芸術教育ワークショップご報告

医学町ビルにて『イタリア芸術教育ワークショップ』が開かれました。当日の様子をご報告しますね。

【幼児クラス】
親子で参加していただくクラスです。座りっぱなしのワークではなくて、お部屋のあちこちにいる花や虫を探しに行き紙に写し取るワークから遊び始めました。

花が好きな人、虫が好きな人、いっぱい集めたい人、もういい人、いつまでもやりたい人、色んな色で集めたい人…お子さんの数だけワークがありました。

集めた花や虫をチョキチョキペタペタ。
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ハサミ、おもしろい。何枚でも切っちゃう。

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ペタペタカキカキ楽しい!どんどんお話ができてきた。

みんなの世界、みんなで見てみよう。

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自分の作ったものは大好き。でもお友達が作ったものもすてきだね〜

イタリアでなぜ町ぐるみのアート教育が起こったか。それは、人の輪、コミュニティというものを築き上げる時に、アートこそが『正解』がなく、誰もが自分らしく表し、そして受け止めることができる媒介になると捉えたから。

作り上げるものに目指す完成図があると個人差が気になってしまうけど、このワークなら、自分が終わったらそれで終わりで良し。切らなくても貼らなくても、それでも良し。またやりたくなったらやっても良し。うまく道具が使えないとか、作業が長続きしなかったとか気にしないで、やっていた時のお子さんの思いを大人は共有できたらいいのね、と思いました。楽しかったね!

【小学生クラス】
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宍戸さんがこれからやることを実際に見せてくれました。
子どもたちの期待が高まります。おもしろそう!自分もやりたい!
真剣に見つめる様子からそんな思いが伝わってきます。

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好きな模様を写し取り、

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好きな形で囲み、

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切り抜く。

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考える。

「スイッチ入ってる」「温まった」
この時間を、そのように表現しました。子どもの持つものすごい熱量が作業に向いた時を共有することができました。

そして、みんなでシェア。

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優劣をつけるために並べているのではありません。
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語ること、聞く事、語ってもらうこと、自分では気づかない自分の良いところを見つけてもらったり、また見つけてあげたり、共に時間を過ごしたことを喜び合ったりする大切な時間でした。初めて知り合ったお子さん同士がすっかり意気投合し、ワーク終了後はクルテクで二次会。ゲームで一緒に遊んだり、三次会(一緒にご飯を食べに!)に流れたり。アートがコミュニティを作るってこういうことなのかしら、と感じました。このクラスならではだと思うんです。出会いがあって良かったね♪

そして【大人クラス】
今回のワークでは体験を重視しました。
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春分の日。昼と夜の長さが同じでしたっけ。スタート時はまだ外は明るかったです。

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無意識ですが夢中になっていました。

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一人で持っていた紙がつながりはじめ、共同作業へと移っていきました。

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外が暗くなる頃には、お部屋の照明からの影が作業に加わっていました。今気づいたのですが、宍戸先生は外の明るさの変化もプログラムに組み込んでいたのでは。

イタリアントイを使ったワークは、進行者の力量が問われると思いました。
そこにポンと置いておくだけでは魅力の半分も伝わらない気がします。道具の持つ力、可能性をその場でどのように発揮していくか、予測の付かない集団に臨機応変に対応していく経験とカンが必要だと思いました。だからこそ、これらをどう使いこなそうか考える時間は豊かで楽しいものになる期待が高まります。学校のどの教科にも、教科にないことにも対応できます。アートを通した総合的な教育というものの入り口に立てたように思いました。

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このワーク、イメージを形にしていく方、動かしているうちにイメージができていく方、偶然の仕上がりを楽しむ方、ずっと考えていたと思ったら一瞬で仕上がる方、ほんと、同じ材料で作業は同じなのにその人が出ますね。私はまずひとつ明確にやりたいことがあって、それをとにかく実行してからその周りを固めていく(勢いの尻拭いをしていく…?!)やり方だなあと、苦笑しつつ進めていました。自分を知るきっかけにもなりますね。

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5月6日に第2回イタリア芸術教育ワークショップを開きます。次が初めてになる方向けと、今回のワークを通してさらに深めたい方向けのプログラムを考えてみたいと思います。具体的な場面での使い方、今回のご感想、次回へのご要望などございましたらお知らせください。反映していきたいと思います。1日を通して、子どものワークの様子を大人が見ることには気づきが多いと思いました。園児さん向けワーク、先生向けワークなど、園単位で取り入れてみたいといったご要望にもご相談を承ります。またイタリアントイについてのお問い合わせもお受けしております。全商品を揃えておりますのでご覧になってみたい方もお声かけくださいね。