遊ぶための仕かけ

ゲームのサンプルの棚です。
一番下の段は一応の目安として3歳頃からのゲーム、下から二段目は4歳頃から→と7歳頃までの分類と、最上段は年齢区分ではなく大箱を置いています。

この理由の一つは、「◯歳ころのゲームは?」と訪ねられたときに思い当たったものをすぐに取り出す自分のため。上から下まで探すより見つけやすいです。
もう一つは、「これやりたい!」と自分でゲームを持ってくるお子さんがなるべく適切なものが選べるようにするためです。ゲームのパッケージはとても魅力的で、時にはゲームの中身より重要です。これまだ難しいのよ、なんて理由になりません。このかっこいいゲームをやりたいという気持ちは当然のこと。なので、なるべくその年齢の目線に年齢に合ったゲームを置くようにしています。その棚のものならどれを持ってきても楽しく遊べそうだよ、という期待を込めています。

格段毎にシールの色で所属がわかるようにしています。どこに片付ければ良いかわかりやすくなります。遊んでいただいた後に同じ色のところに戻していただけると分類が維持されて良いかなあと思います。でも今のところ棚にその説明は書いていません。ゲームと対象年齢はとても気になるところですが、個人差が大きく、とらわれすぎるのももったいないことがあります。ここから先は自分の仕事と思うところもあるので、今のところどの棚にどのゲームが置いてあるか、までにしています。

保育環境の勉強を続けていますが、店内でもより選びやすく、遊びやすく、片付けやすい環境を試しています。保育室とは目的が違い、店ならではの工夫も求められます。

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このあたりは玉が転がるおもちゃがたくさん並んでいます!それぞれ、転がるものや落ち方、スピードが違います。これでも音、動き、デザインが良いものに絞っているのですが…多いですね。ご家庭や保育室ではこんなに並んでいるのはオススメではないです。でも、店はお好みに合うものを選んでいただきたいのと、もう一つ、おもしろいことが起きるからです。それぞれ転がすものは違いますが、子どもさん、ほぼ100%混ぜます。一日の終わりはビー玉の分類が仕事です。これ、こっちに入れたらどう動くんだろう?という疑問が自然にわくみたいです。バケツの玉落としに小さいビー玉を入れて「なぜ動かない?」と?になっている様子や、玉の塔ディスクは連続してぐるぐる回っているのが楽しいのでしょう、全てのビー玉がここに集まってエンドレスを楽しんでいる様子もよくあります。このエリアは最初はテンションが高いですが、やがて科学者の表情で黙々と長時間が過ぎています。この実験のような感じも良いのかなと想像しながら、その日のビー玉の分類から何があったか想像して楽しんでいます。

なぜ店の中だと遊ぶんだろう、とみなさん考えてくださっています。それはご家庭でも保育室でも環境作りのスタートで、子どもの遊びを支える要素の大きな一つです。どこまで遊ぶ人にお任せし、どこから人が関わる部分になるか、環境作りで変化をつけられます。本当はもっとひとつひとつちゃんとお話しできたらいいのですがなかなかできなくて考えるばっかりなのがもどかしいです。子どもって全てにおいて成長中で、そのときの育ちに必要なことが満たされたら次へ行きたい。もうわかってしまったことに同じ環境のままでいたら、遊びが雑になることもあります。そこが一人の方の専用環境を作ることができない店内の限界で、せめてご家庭や保育室といった、そのお一人が関わる場での環境作りのお手伝いに少しでもお役に立てたらと願うのでした。