モンテッソーリ・メソッドとのご縁

私はモンテッソーリ教師の資格を持っていますが、特に目指して取得したものではありませんでした。たまたま、渡米先の知り合いがモンテッソーリ園で権限を持った人で、「うちの園で働きながら通学できるから、モンテッソーリ教師の資格を取ったらいいわよ」と言ってくれて、留学生の身分でお給料が頂けてこれは何より、と、流されるように専門校に通い出しました。
1年かけて資格をとって、この資格のおかげで、帰国してからもすんなりモンテッソーリを取り入れた園に就職して、その園で木のおもちゃに出会ったわけだから全てつながって今があるのですが、それよりなにより、やっぱり自分の子育てに大きな影響を与えた教育法だと思うわけです。

イメージとしては、専門のお道具を使った早期教育、ファンタジーを許さない現実的な世界、そういったものがあるかもしれませんが、それらは側面でしかないことがわかります。やっぱり、芯となっているのは『自分でできるように手伝って』です。子どもは自立に向かって育たなくてはいけない。なぜなら自由は自立なしには得られないから。生活の全てを自分でできるようになることもそうだけれど、それより、正しい知恵と判断でどんな局面も切り抜けること、人と関係を結べること、自分の考えを持っていること、こんなことが自立です。私はいつまでも子どもたちを守ってやることはできない。彼らが自分で生きて行けるように、ずっとそう考えて育ててきたのは、きっと子育てを始める前にモンテッソーリの経験があったからだと思います。

いくらそう思っていても、やっぱり守りたくて過保護にはなっていると思う。鍛えたいという親心+過保護なきもち=ガミガミくちうるさい、なのであろうなあ、と思います。