絵本と向き合う子どものための大人の本
絵本について書かれている書籍はたくさんあります。絵本の選び方、活用の仕方、重要性、分析など、視点は多岐に渡ります。
この書籍は、特に「子どもそのもの」に寄り添った絵本の本だと感じました。だから、マニュアルは通用しません。もちろん、大勢の子どもに読んであげるための技術はあります。持ち方やページのめくり方など。それについても詳しく取り上げてあるので、習ったことのない方は、この技術を元に練習されてみると良いと思います。特に、大人同士で読み合って、子ども目線で感想を伝え合うとぐっと技術は上がると思います。
マニュアル化できないところが、声色や、子どもによる中断など、ライブで対応していかなくてはいけない部分です。子どもの絵本経験やクラスの雰囲気、先生との関係、その日の子どもたちの調子など、細かすぎて正解など求めることはできないでしょう。その都度子どもの心持ちに寄り添って対応する、そのヒントがつかめると思います。
そして、その理解は、絵本のみならず、子どもと向き合うこと全体にプラスになる影響を与えてくれると思います。
シーン別の絵本セレクトも、現場にはお役立ちのことでしょう。
絵本は子どもの育ちに欠かせないもの。
読みやすく、すぐに実践できる内容かと思います。絵本を通した子どもたちとの関わりが、いっそう豊かになりますように。
第1章 絵本の読み方〈基本編〉
第2章 絵本って何だろう？〈理論編〉
第3章 絵本の環境をつくろう〈実践編〉
第4章 絵本の魅力を引き出す〈応用編〉
番外編 子育て支援と絵本
