妙高山も登ると決めたことで、心はざわざわしていましたが、実はとっくに頭は妙高山へ向かっていて、あとは体も運んであげるだけ。昨晩は山荘の名物カレーをしっかり食べ、することもないのでたっぷり寝ました。人は食べて寝たら気持ちが回復します。朝6時前には妙高山に向けて歩き出しました。まだ少し暗くて、モヤもかかっていました。
ルートは頭に入っています。遠いよね、道のりきついよね。確実に歩きます。滑落事故現場を何箇所か通過します。ものすごい緊張してないと谷底に落ちてしまいそう。道迷いの遭難で済めばいいけど、というくらい危ない場所もあって、鎖をつかみ、足の位置を確認して、慎重に進みました。別に、山頂まで行かず途中で引き返してもいいんだよ、と自分に言葉をかけていましたが、そういいながら、きっと上まで行っちゃうよ、引き返さないでしょう、ということもわかっていました。
ヘトヘトになりながら、妙高山山頂に立ちました。今日は下山して家まで戻るので、時間制限ナシに風景を眺めているわけにもいきません。今のところ計画通りの時間で動けています。ということは、早くは動けていません。少しでも前倒しで動くようにします。
妙高山山頂は最高でした。とてもきつかったですが、行って良かったという思いしかないです。
山頂からあとはゴールに向かうだけです。アップダウン激しく、消耗する長い道を戻っていくのですが、心を無にしてひたすら慎重に歩きます。昨日ひねった足、始まった筋肉痛、膝も痛みだした。転ぶともっと惨事が起きるので、ゆっくりでも転ばないようにしっかりと。
想定していた時間ほぼぴったりにゴールしました。大幅に遅れなくて良かった。
昨日すれ違った方の「行きたかったなあ」、山荘の方の「行けばいいじゃないですか」。背中を押す短い一言が重なり、妙高山を登ってきた。見上げて「むりー」と思っていても、歩いていると着く。
下山後の温泉が沁みます。疲れと汚れを落とし、運転しながら家に向かう。妙高山をプラスしたことで、なかなかハードな山行となりました。体中痛いです。本当に楽しかった。本当にきつかった。行けてよかったです。