ノリで「お山一緒に行きましょうよ〜」と軽く言うことはありますが、実は本気で人を山にお誘いしたことはありません。自分は行ってしまいますが、他の人が同じように山を気に入ってくれるとは思えないのです。重い荷物を持って苦しい思いをしながら歩く。景色は良いときのほうが少なくて、雨は当たらなければ幸運と言うくらい雨具は一度は出番がある。虫や怪我で不快になるときもある。トイレはたいがい臭いや汚れがあって、人によってはトラウマ。翌日はむくむし筋肉痛が痛い。
日常だけでなく、山でも、私は自分のペースが崩れることが苦手で、自分より早過ぎる人にも遅すぎる人にもうまく合わせられません。一人で歩くことがラクです。そういったところも人を誘えない理由です。
どうして山に行くのか、山の何がいいのか。
ただ単純に、木々に囲まれた景色の良いところは気持ちが良いです。自分の足で苦しみながらたどり着くことに精神的満足を感じている可能性はあります。ヘリで頂上に連れて行ってあげると言われても、自分は歩くでしょう。いろんなことが好きな人がいますが、私は歩くことは好きです。走ることは好きではありません。山だとたっぷり歩けることは嬉しいです。
山に行くと、同じように山が好きな人が集まっています。不便があまり気にならなくて、マイペースを好む静かな人が多い気がします。たまにおしゃべりすると、登山口までのアクセスと山の話ばかりで、そのときはキラキラしています。その空気感も好きです。
下山後はスッキリして、仕事に集中できるようになります。お誘いはしませんが、興味のある方は登ってみてください。レベルに合わせたおすすめならできると思います。