お母さんともだちとの夜

幼稚園児のお母さんだった頃のお母さん仲間が、とても久しぶりに顔を合わせて、飲み会でした。当時は、お母さんたちで園のお誕生会のお昼ご飯を作ったり、年度末には、学年ごとに劇など出し物を練習したりと、集まって何か仕事をする機会がいろいろありました。小さなたてわり幼稚園だったので、学年問わず全家族くるみでお付き合いをしていたような雰囲気がありました。

ケータイメールを使い始めていましたが、電話の利用も多かったです。SNSやLINEはまだ使われていませんでした。どう考えても、今からみると面倒なことてんこ盛りですね。実際、すれ違いや悲しい思いもゼロだったわけではなかったと思います。ただ、どの年にもキャリアの長いお母さんが一人はいらして、うまく解決してくれてたようでした。私も、3人の子どもが通算8年在籍して通い続けたので、末っ子卒業の頃にはわかることも多くなりました。

今はお母さんたちも当時より働く人が増えて、こんなことやってられないと思います。ですが、これまで訪れたヨーロッパの国々では、日本以上にお母さんが働くのは当たり前で、でも、保護者同士の交流や共同作業はたくさんあるようでした。勤務時間が短く、生活の中に余白があるので、働きながらそんなこともできるのでしょう。

幼稚園を卒園してから、15年とか20年とか経って、もう新潟に残っている子も少ないのだけれど、お母さんたちには当時の感覚が残っていました。大きくなったそれぞれの子がかわいいですし、自分たちもなんとも言えない心地よさを感じている。ああ、いい時間でした。

仕事をするのも当たり前、お母さんたちがなんとなく助け合えるのも当たり前、そうなれば楽になる人も多いと思います。仕事をしているからできないことが、日本では多すぎると思う。長くいい仕事を続けていくなら、日々にもう少しゆとりがあったほうが、結果としては長持ちするのではないかなと感じています。