いくつか見たかったものがあり、東京へ行ってきました。見たかったもののひとつ、【三鷹の森ジブリ美術館企画展示『山脇百合子の仕事部屋』展 ~ごちゃごちゃから見えるもの~】がとても良かったです。
山脇百合子さんの絵は『ぐりとぐら』や『いやいやえん』などの絵本で多くの人に知られています。大好きなので、この展示を見に行きたかったのでした。ジブリ美術館は、前もってチケットの購入が必要で、時間ごとに各回定員があります。いろいろ予定を整理していたら予約がけっこうギリギリになってしまったのですが、希望日の最終枠がわずかに残っており、運よく購入することができました。
館内は、回り方にも意図的な仕かけがあって、順路を巡るものではなく、好きなように回ります。行き止まりや、最上階まで直通の螺旋階段、渡り廊下などあり、超方向音痴の私には迷路みたいでした。あまり広くないのが幸いでした。
企画展では、山脇百合子さんが絵を描いておられたお部屋の再現と、暮らしやお仕事など、詳しく展示されていました。
山脇さんがお好きだったものに多々共感し、勝手に趣味が合う嬉しさに浸っていました。パッチワークや編み物や刺繍、わかるわかる。缶集め、私も好き。お料理のレシピを見ると取っておきたい、そうそう。小さなもの、ピピっと来たものを集めること。そういったものがごちゃごちゃと重なっていました。
私は、好きだけど、いずれはどこかで処分しなくてはいけないのだろうといつも頭のどこか片隅で思っていて、あまり、ものを残さないようにしているところがあります。先を考えて今を楽しめない習性があることに気づきました。あれ、なんかそんなのつまんないぞ、と展示を見ていて感じました。私は、集めた缶は定期的に処分していて、厳選したものだけ残しています。他の好きなものも同じ。でも山脇百合子さんの積み上げた数々の缶はとても素敵だと思いました。これはいい!と思ったのは、缶は集めているだけではなく、容れ物として使っていたこと。小さいもの、ピピっと来たもの、刺繍糸やパッチワークの布切れなども缶の中へ。これからは私もそうしてみよう。そう、その時その時を楽しんでいるから生み出される絵もあんなにイキイキしているんだなと感じました。
地下のミニシアターでプチアニメを鑑賞できます。その日は中川李枝子さん&大村(山脇さんの旧姓)百合子さんの『たからさがし』でした。原作の絵本は好きです。アニメは、原作に忠実ながら、制作者の感じ入ったツボと思われるところが強調されているように感じました。だから感動するのですが、先に原作に触れたせいか、個人としての好みは原作の絵本です。自分の好きなように感じ入るための余白があるものが好き。でも、今回のアニメのように、余白にちゃんと共感を入れてくれる作品も良いです。一方で、このように感じてねと押し売りされたり、感動の代償はしっかり払ってね、みたいのはしらけてしまいます。そんなことも考えていました。
全体通して、自分の好き、が浮き出されたようなひとときでした。本や映画にはそれを引き出す力があると思うのですが、評価の高いジブリ映画の源を知る美術館で、腑に落ちました。山脇百合子さんの企画は、ジブリ美術館だからできる活かし方がされていて、行ってよかったです。
曇って寒くて風が冷たく雪が積もった新潟から、快晴の東京へ。しばし日に当たれたのも良かったです。








