強く、速く

IMG_7377

そういえば最近あれ?と思うことがあります。時々だと多分すぐ忘れるのですが、多くなってるかなと感じて意識し始めました。店で遊んでいるときに、お子さんが保護者さんに「やさしくね、やさしく」と言われることです。それはおもちゃを必要以上に力強く扱っている時です。

もうわかる年齢の方がおもちゃに大きな力をかけていることが増えたかもしれません。4,5歳頃から、小学生でも。力強いだけでなく、速いです。グロッケンなんかそうですが、音を楽しむと言うより叩くことに夢中になっていることがあり、先日マレットの棒が折れていました。

ロンドローロという玉落としゲーム、
rondo
ゆっくりバーを開け閉めして楽しむのですが、高速でガチャガチャ開け閉めしていることも多いです。手回しオルゴールなど動きのあるもの、マグネフなども。簡単に同じ動作を繰り返せるもの。ときどき雄叫びも伴います。ボードゲームの中でもスピード系は好評で、種類も多いです。
一方で、ゆっくりじっくり取り組むものは触れる方が少なくなりました。積み木やLENAモザイクステッキなど、それなりのサンプルが出ているのですが、出番はやや少なめでしょうか。

最大におもしろくなる適切な力加減を判断し、神経をコントロールしながら遊ぶことを想定しておもちゃが作られています。力加減をコントロールできないというより、判断の方が問われているのかしら。乳児期から、生活の中で遊びも通してその判断を身につけていくと思うのですが、現代の生活がその機会にあまり触れることがなくなったのか?強く速く、というのもとても大切な動きですが、その欲求が日常あまり満たされていないのか。子どもの世界が窮屈になっている気がします。静かにおとなしくさせておかなくてはいけない場面で、今はスマホなどで一時的にそれが可能です。1~2歳頃の手を焼くやんちゃに動く時期にそれを逃しているのかしら。またあるいは、中にはコントロールそのものに困難があるケースもあるかもしれません。
1歳頃からおもちゃのご相談が増えますが、私はその頃はおもちゃで集中して遊べる時間はまだまだ短いと思っていて、少しずついろんなおもちゃでその時間を増やしつつ、全身を動かす活動もバランス良く日常に入れたら良いですよということはお話しします。

世の中の動きがより速さを求めていることは実感しています。また、力強くスピードを上げるってある種の快感でもあるのですよね。連打するゲームなどみているとそう感じます。力を抜くことや、遅くやることの方が難しく面倒なので、面倒がりになっているとも言えるのかな。ゆっくり考える、試す、繰り返す、そんな機会は大人だって減っています。

人に備わっているとても多彩な能力が、使わない(使わなくて良い)ことによって退化するのは、自然な流れかもしれませんが、もったいないと思うこともあります。おもちゃが求めている力加減を楽しめるよう何ができるかなということを考えていこうと思います。

自分のコントロールが必要なおもちゃに初めて出会ったときはびっくりして力が入るのも当然。大きい子ほどいつまでもはガチャガチャやっておらず、スッと落ち着いた時間に入っていくんですよね。なので、どんどん触れてみていただきたいです。

Email this to someonePrint this pageShare on FacebookTweet about this on Twitter