デュシマ社ワーク

デュシマ社を訪問させていただきました。
シュツットガルトから車で30~40分ほどの、ミーデルスバッハにデュシマ社があります。

壁や車に会社の名前が書いてあるだけでいちいち嬉しい。

今回一緒にデュシマ社を訪問した6人は、いずれも保育への関心が高く、保育現場向けのおもちゃについて世界のトップレベルにあるデュシマ社ですから、それはもう、ロゴだけでテンションのコントロールも難しいくらいになります。

そこにきて、はつらつとしたスタッフさんに出迎えていただき、最高に魅力的なルルさん(デュシマ社社長ルル・シフラーさん)が現れたときは、緊張と興奮で、舞い上がりながら固まるという妙な状態でした。

ルルさんより、デュシマ社のことを、その歴史から理念までお話しいただきました。はじめからおもちゃをつくっていたわけではありませんでした。ルルさんのお父様であるクルト・シフラーさんが、大変器用なアイデアマンであったため、やがてそれが「子どもが使うもの」に向けられていったのですが、質が高く発想が豊かであることが今も引き継がれています。ルルさんが先代社長の方針を明確に受け継ぎ、さらに発展させ、デュシマ社のおもちゃが、社会に貢献する、誇りを持てるものであることを、笑顔で力強く語る姿には惚れます。

続いてスタッフさんよりデュシマ社の取り組みについてお話を聞きました。デュシマ社はフレーベルの理論をもとにおもちゃをつくっています。ですから、幼稚園や保育園を対象としたおもちゃと、そして家具はずっと作られてきました。
ドイツでも一斉に保育するという時期はあったようです。その頃は、大きなテーブルをみんなで囲んでいました。それが、だんだんと一人ひとりの活動を大切にする流れに移っていき、家具も個人用の小さなものを作るようになってきた。その方向に向かい始めたのが90年ほど前とのこと。日本ではここ10年ほどでその流れを追い始めたところかなと感じています。
デュシマスタッフのみなさん、素敵。かっこよかったな。子どもとその未来を大切にしていることが伝わりました。

ワークショップを用意していただきました。

ライティングのあるスペースに、


豊富な素材。見たことがあるものも、ないものも、新作も。

これらを使って、私たちの世界を構築します。

「うちの子、なかなか積木で遊びません」
とお聞きすることは時々ありますが、大人だって簡単ではないです。
ドイツ式。
材料と舞台をそろえたら『はい、どうぞ』です。
幼稚園での遊びもこのようなやり方がベースで、「何も教えてくれない」と日本から移住して幼稚園に子どもを通わせはじめた方などは感じるようでした。

私たちも、最初少し戸惑いました。アイデアがすぐに浮かんでこないし、評価も気になります。
それでも動き始めると、だんだんと築き上げたい形がつかめてきました。素材は豊富ですから、やりたいことが叶います。素材を見てやりたいことを思いつくこともありました。

なにもないところから、またその辺にあるものから、工夫するとか生み出すとか、そういったことを、価値が高いとすることがあります。多分日本人にとって比較的好ましいスタイル。でも、たくさん材料があることに対して印象を悪くする必要はないと思いました。やはりワクワクしましたし、美しかったし、やりたいことができました。

廃材利用について改めて考えました。
「もったいない」という大切な精神は、過剰な包装をやめて廃材を出さない、またリサイクルを徹底する方に向け、子どもには本物の良いものを用意してあげて欲しいと思います。美的感性を小さい頃から育てると、景観が良いことを心地よく感じ求めるようになります。そちらのほうが長い目でエコだと思うのです。

いかにお金をかけずに子どもを育てるかという工夫のために専門家としての保育者があることこそ、もったいない気がします。もっと、その高い感性と能力が生きる素材があると、そう思いました。

できあがったものに込めたストーリーを一人ひとり語りました。
この、語るということも、振られたときは「うわー大変」と感じましたが、ドイツでは子どもの頃からとても大切にされています。自分の考えを表現すること、相手の考えを聞くこと。
それぞれ好きなように取り組んだから個性出てました。自分にはその表現は思いつかないなあということもたくさん。それでも、同じ場所でワークして、それぞれが調和を意識していたと思います。好きな表現の自由な集まりが調和になるのは嬉しい経験でした。

デュシマ社の新作はそのうちいくつか日本にも入ってくるのではないでしょうか。どうぞ、お楽しみに!