物語のように

ゲーム選びのとき、子どもの思いと大人の思いが違うことがあります。
ゲームは色んなタイプがあって、考えるものもあれば、スピード勝負のものもある。中には、ルールはそれほど難しくないけれど、デザインとかテーマが人気のものもあります。

大人に人気なのはやはり頭を使うタイプ。それは一緒に遊ぶ大人もおもしろいし、子どもにゲームを通して頭を使って欲しい、知的活動をして欲しいという願いもあると思います。一方で、子どもさんはシンプルでかんたんなゲームを「これがいい」と選ぶことも少なくないです。考えることや複雑なことが好きそうな子でも。大人は、せっかく選ぶならもっと頭を使うものをと、意見が分かれるところです。

そういった場面を何度も一緒に過ごさせていただいて、最近思うのは、読んだことのない本を読むようにゲームを楽しんでいる子もいるのかな、ということ。ルールが難しいとか簡単とかではない、そのゲームの世界に惹き込まれているのね、と感じることがあります。

大人の方は、もう2つ3つ遊んでみたらもっと好きなものが見つかるかも、と考えますが、気に入ったゲームに出会ったお子さんは、あまりその後のゲームで意見を変えません。次のゲームで遊んでいても、頭の中は気に入ったあのゲームのことを考えているみたい。

ドイツで見た光景。親子でゲームを選ぶときに、大人と子どもが対等に見えるような態度で話し合いをしていました。選ぶゲームが違うのはどこも一緒みたいですが、子どもは子どもの意見をプレゼンし、大人はそれを聞いていろんな可能性を説明し、両者納得で一つ選んでレジに持っていく。

大人の思い、子どもの思い、それぞれあるから、それぞれ意見交換したらいいかもしれませんね。子どもさんも「このゲームは、夢の国を旅しているような気持ちになるから気に入ったの。」とか、そういう説明ができたら、大人も一緒に素敵な気持ちになるかもしれない。大人も、その気持を理解した上で思いを伝える。

大人は決めつけか諦め、子どもはゴネて押し通す、そんな形でいつもものが決まってしまったら、せっかく見つけた素敵なストーリーのことを見逃してしまうかも。よいボードゲームにはデザイナーのロマンのようなものが詰まっていると感じます。

ゲーム選びから思ったことでした。