はじめての音あそび

1歳のお誕生日に木琴や鉄琴をお探しのご相談をよくいただきます。道具が使えるようになってきて、叩いて音が出ると、とても嬉しい頃ですね。楽器は大きくなっても楽しめるので、良いものをとお考えのことと思います。

ご相談をいただきながら、少し迷っています。1歳になりたての頃の木琴と6歳の頃の木琴は、おすすめしたいものが違うからです。1歳さんはまだまだ音やリズムを楽しむ時期で、叩いて音が出ることが目的です。音階が半音まで揃い、鍵盤の入れ替えもできる本格的なものを叩いて楽しむだけだと、ちょっとうるさいのです。鍵盤が外れることがわかるとそちらが遊びになってしまうこともあります。小さいときこそ、刺激の少ない良い音に集中して耳を傾けることができると良いですよね。

コロイ社のグロッケン・カリヨン
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ドとファを除いた5音のペンタトニック音階です。無目的に叩いても音が調和します。共鳴箱が大きく、付属のゴムマレットは鉄琴の音を柔らかく響かせてくれます。安定感もあり、小さい子が叩いて楽しむならおすすめです。ただ、5音だと譜面がわかるようになっていろんな曲の演奏を楽しみたい頃には音が足りなくなるかもしれませんね。

もっと音を減らして、
デコア・ドミソ
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ドミソの3音だけです。叩いて音がすることを楽しむだけの頃は、いっそのことこれくらいでも目的に添うことができます。少し大きくなると、片手に持って叩くこともできます。

音階がわかる頃までは響きの良さを経験し、音階に関心を持ち始めたら本格的なものをご用意できたら発達に添った楽器選びになるかと思います。まず耳をすませることから、音楽を長く楽しんでくださいね。