最初の衝撃

学生の頃アメリカに渡って、最初に落ち着いたのは学生寮でした。今はどうかわからないですが、基本相部屋です。手続きのときに、事前に聞かされていた部屋とは違う部屋を指定されました。そのときはふーんそんなものかとたいして大きく捉えていませんでしたが、後で、最初に決まっていた部屋のルームメイトが、日本人が入ることがわかって拒否したことを知りました。それで、日本人でもいいよ、と言ってくれた子の部屋に落ち着くことになったようでした。その子は随分親しくしてくれて、お家にも招いてもらいました。離れた後も何度か手紙をやり取りしました。彼女のおかげでそんなに引きずらなくて済みましたけど、そう言えば拒否されたんだったということを改めて思い返すとなかなかのショックです。

その後、現地の大学や職場でいろんな人と出会って、ほんとに日本人(アジア人?)が嫌なんだなという人、けっこう興味持って接してくれる人、あと、観光地で一人でいると妙にすり寄ってくる胡散臭い男性と。外国人の立場でいると、そんな接し方を受けるのが大体の感じでした。仕事は保育者でしたが、保護者さんの中にもアジア人嫌いの方おられました。さすがにクラスの園児にはいなかったですが。

最初のルームメイト予定の人のように、会う前から拒否されることもありましたが、そうでないなら、今ならもう少し理解を求めてコミュニケーションを取りに行くかもしれません。人種違っても、付き合えば付き合うほど実はそれほど違いがないという経験を何度もしてきたからです。理解不足が一番大きな原因と今は思います。

存在するだけで嫌われるしんどさについては貴重な経験でした。親切にしてくれた現地の人々のことは今でもありがたく思い出します。逆の立場でものを考え、人に接するようにしたいです。