子育て支援センターたんぽぽさんへ

西区にあります、新通こども園さん併設の、子育て支援センター『たんぽぽ』さんへ、子育て講座の講師としてお招きいただき、お伺いしました。

私が最近テーマにしていることは「対話」と「自己決定」です。このテーマのきっかけは、5月のデンマークスタディツアーでした。デンマークで見たり聞いたりして印象に残ったことを、積木遊びにつなげてお話ししました。

子育て支援センターなので、いらっしゃるお子さんは入園前の、0から2歳児さんが中心です。積木ワークは、細かいパーツも使うので対象年齢に合っているわけではないのですが、これから成長して、また思い出していただけると良いかなと考えてご用意しました。積木はなにかに例えたり、伝えたいことを表現するのに適した遊びだと思うのです。積木ワークの中で対話と自己決定を経験していただきたいと思いました。

もちろん、積木遊びのヒントも。

たくさんの積木セットを「さあどうぞ」と1歳さんに渡して、「遊んでくれない」と期待外れでもそれはけっこう当然で、仕掛け、種類と数、手渡す順序などでぐっと変わってきます。

しかも、どう積んでも肯定しかない。

みなさんのワークを真ん中に集めて、大きなお花になりました。

さて対話と自己決定。

テーマにしたのは、日本の子育てで不足していると思うし、取り入れて欲しいと感じているからです。

0歳や1歳さんと、大人同士で会話するように普通にお話をするなど、考えたことあるでしょうか。相手は理解できないはずです。多分、意識の問題だと思うのですが、ちゃんと話す、聞く、応答する、を、生まれたときから習慣に心がけているのでしょう。これは本当に積み重ねだと思う。子どもの声を上の空で聞き流す、丁寧に話しかけない、決めて良いと言ったのに決めると否定する、など積み重ねると、信頼が育たない。一方で、過剰に先回りする、できることを奪う。結果、精神面の成熟が遅い。または育ち損ねる。

空気感とかふれあいと言った、日本的な仕草にマッチするので疑問に思わずにやりがちですが、比較できるものを見たからこそ立ち止まりました。幸せと感じて生きるために必要な自立と自由を、生まれたときから意識して育てたい、そのためにおもちゃと遊びを役立てたい、と語らせていただいたひとときでした。

たんぽぽさん、お越しのみなさま、ありがとうございました。