積木についての情報がとても多く目に入るようになりました。積木カテゴリーにいれることができるおもちゃも相当に多くなりました。それは、選ぶときの参考になる一方で、迷いにもなります。どんな積木がいったい良いのか、わからなくなってきます。
クルテクでは、ベストサイズとして、ウールレンガ積木・ベーシック白木を定番にしています。ウールレンガ積木は、10/3cm(約3.3cm)を基尺とした直方体で、同じ形ばかりのセットです。積木遊びで育てたいことに立ち返ったときに、この選択になりました。
『集中して同じことを繰り返す』という動きに注目しています。ウールレンガ積木で遊ぶ時、年齢が小さいほど完成品としての目的は持っていません。ただ、ひたすら積みます。積んだら元に戻して、また積みます。何度も同じ動きを繰り返します。その様子は、小さいながら職人や研究者のような佇まいです。
真面目な私たちは、積木は何か完成品に向かうものと思いがち。ですが、目的を持つのはかなり大きくなってからです。ただ積むことを繰り返すことが楽しいことを理解したい。正直、見ていてけっこう地味です。大人が先に飽きて手出し口出ししたくなるかもしれません。それは何?ここはもっとこうしたら?なんて。
何度も同じことに集中する経験を重ねて成長することは、ものごとに取り組む姿勢の土台となります。探究活動の下支えに、何度も積木を積んでおきましょう。
ウールレンガ積木のサイズ3.3cm基尺は、比較的小ぶりです。これは、小さい子どもの手に合わせた大きさです。レンガを横にして手のひらで掴んだときに、ちょうどフィットする。手のひらで掴む部分に面取りがされています。柔らかい手を刺激しないのでストレスなく繰り返すことができます。
3.3cmは卓上でも遊べるサイズです。どんどん積んでもすぐには大きくなりすぎない。しゃがんで積木を取るなど視線を外すことなく積み続けることができるので、集中が途切れません。直方体という同じ形がたくさんということは、積木がなくなるまで終わりがありません。三角や屋根になるような積木を上に置くと、積むのはそこで終わってしまいますが。
木材の中でもなるべく白い部分を使った美しさや、かなり積み上げられる精度の高さもおすすめポイントです。
遊び終わった後には、かわいく美しく映える積木作品はないかもしれませんが、そこには形に残らないプロセスが込められています。
何センチだったら何と合わせて遊べるとか、素材や色、形、いろいろありますが、白木のレンガは食事で言うならお米の位置。まずしっかり味わいたい。そして、あとからバリエーションが増えてきても、ずっと欠かすことのできないものとなります。
